朝4時に起床。
スタートは7時半なので、ぎりぎり。
目覚めは悪くない。
起き抜けの水を飲み、早速朝食。
先週オースティンのコリアンマートで買っておいた、カステラとかしわ餅。
前夜のパスタで若干お腹が重いが、十分な量を食べる。
そして、準備に入る。
始めにテーピングだ。
実はランの調子はよかったものの、両膝とアキレス腱に痛みがあり、
不安を取り除くためべたべたとKTテープで補強。
あまりテーピングの類をしたまま走るのは好きではないが、仕方がない。
着替えようとタンクトップにゼッケンをつけようとすると、
あれ、ピンが2つしか入っていない。
こんなところでコストダウンか？といぶかしがりつつ、いそいそと準備。
トイレをすませようとトライするが、どうしてもうまくいかない。
通常お腹の調子は非常に良い方だが、出発前に腹痛があり下していて、
ケアしようと正露丸を飲んだら今度は出ない。
結局出せぬまま、出発することに。
家族を起こし、子どもを着替えさせ、6時過ぎにホテルを出る。
スタート地点までは車で30分だ。
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アメリカはサマータイム（Day Light Saving Time）のため、朝は7時過ぎても暗い。
6時40分過ぎの到着時点ではあたりは真っ暗。
（街頭がなく暗いので、スマホのカメラだと全然写真が撮れない。）
おまけに携帯の電波もない。
家族を車に残し、トイレの列に並ぶ。
5分ほどで用をたせたが、やはり小のみ。
この時点でお腹をすっきりさせることをあきらめる。
アップをしようと考えながらあたりを見回すと、
参加者のゼッケンはピン4つでとまっている。
どうやら運営の手違いで2つしか入っていなかったようだ。
ならば、と主催者が当日のゼッケン引き換えを行っているピックアップトラックに近づき、
手の空いているスタッフに話しかけようとしたまさにその瞬間、、、
スタート地点の先、暗闇の中から衝突音。
一瞬の静寂。
そして、
「お医者さんはいませんか？」
「誰か携帯の電波が入る人は？」
まるでスイッチが押されたロボットのように、
小説やドラマの世界さながらのセリフが飛び交いながら動き出す。
僕はふと我に返り、家族と合流するために車に戻る。
が、車の中にも前の道路にもいない。
スタートの写真を撮るため、スタートより“向こう側”に陣取ると言っていたことを思い出す。
よぎる嫌な予感。
駆け出す。
スタート地点に家族がいるのが見えた。
妻は僕が巻き込まれたのではないかと心配していたらしい。
お互いに一安心。
安全のため車に戻り、子ども達を乗せ、ショックで震える妻をなだめる。
時間は既にスタート時刻を過ぎたが、
いつ始まるのか、そもそも始まるのか、わからぬままに、
自分も動揺を抑えながら、ただただ状況を見守る。
警察や救急が到着する中、
スタートライン前で待機するランナー達のざわめきが少しずつ落ち着いてくる。
そして、気付いた時にはスタート2分前の声。
慌てて上着と長ズボンを脱ぎ、家族の元を離れスタート位置へ。
アップも、直前の補給・給水も、最後のトイレも、気持ちの整理も、
何もないままに、サブ3.5への挑戦が始まった。
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後でわかったことだが、事故の被害を受けたのは車イスランナーで、
自動車と車イスがぶつかったため衝突音は大きかったが、
ケガの具合はそれほどひどくなかったとのこと。
本当によかった。
それにしても、、、
事故を起こした車が何せよ一番悪いのは間違いない。
もっと徐行して通過すべき。
そして運営も、もっと対策できなかったのか。
田舎町に続く北から南への唯一の道路のハイウェイを閉鎖できないのはわかるが、
町あげてのイベントなのだから、もっと警察なり消防なりが大挙して出て、
安全を担保してもいいように思う。
16年で初めての事故とのことだが、最初で最後であることを願う。
妻からは、「都市型のマラソン以外は今後参加NG。一人箱根駅伝もダメ！」と、
日本帰任後にやりたかった箱根へのラントリップも禁止されてしまった。。。
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